相談室での支援方法
軽井沢こころ相談室では、公認⼼理師・臨床⼼理⼠の資格を持つセラピストがこころの専⾨家として、臨床⼼理学に基づく⼼理的な⽀援を⾏います。
・・・なんて書くと、なにやら難しそうに感じますよね。でも簡単に⾔うと「ご相談者のさまざまなこころの困りごと、悩みごとに対して、それぞれに適した⾯接⽅法・⼼理療法を⼀緒に考えて選び、ご相談者とセラピストが協⼒して⼈間関係を築きながら課題に取り組んでいく」という作業の⽀援を⾏っています。直接、軽井沢こころ相談室まで来ていただいて、対⾯でお話をうかがう⽅法を中⼼に実施していますが、ご利⽤にあたってのご事情に合わせてオンライン⾯接、教育⾯接など柔軟に対応していきます。
どうぞお気軽にご相談ください。
では具体的にはどのような対応をしているのでしょう。当相談室では、⾔葉による対⾯でのやりとりが中⼼の⾯接が基本にはなりますが、今後はそれ以外の⽅法での⽀援⽅法も展開していく予定です。今後の展望も含めてご紹介します!
臨床⼼理⾯接
臨床⼼理⼠・公認⼼理師が⾏う⼀般的な⼼理的⽀援の⽅法が臨床⼼理⾯接です。まずは来談してくださった⽅の困りごと、話したいこと、どうやって話したらよいのかわからないことetc.,を⾔葉で語っていただきます。そしてそのすべてに全⾝全霊で⽿を傾け、いろいろうかがいながら理解を深めていくことから始めます。相談者の⽅は、セラピストと何度も⾯接を繰り返し、臨床⼼理⾯接という枠組の中、セラピストと新しい⼈間関係を築いていく過程で、これまでは気づかなかったご⾃⾝のテーマや課題に出会ったり、時には⾟い⾃⼰対峙をしたり、いろいろな体験をしていきます。その体験を通して、最終的にはご⾃⾝が本来持っているこころの⼒を取り戻し、抱えている問題や困りごとに向き合って⽣きる道を⾒出す。それが臨床⼼理⾯接の流れです。
教育・心理⾯接
教育・⼼理⾯接は、主に養育者の⽅がお⼦さんの問題についてご相談に来られた場合に⾏う⾯接です。養育者の⽅のこころの問題に焦点を当てるのではなく、ご家族全体の関係性、問題を抱えて苦しんでいるお⼦さんとどうやって向き合い、どうやってお⼦さんの⼒を引き出していくのかを、養育者の⽅と⼀緒に考えていきます。場合によっては学校の先⽣や医療機関の主治医などと連携し、⼦どもを囲む環境の改善にセラピストが介⼊することもあります。また、⾯接を通して養育者の⽅がご⾃⾝のこころの課題に出会ったときは、そのことについても⼀緒に考え、どうやって問題を解決していくかの道を探っていきます。
心理療法
臨床⼼理⾯接を通して⾏っていくのが⼼理療法です。⼼理療法にはいろいろな学派による様々な理論があり、ひと⼝に「⼼理療法とは」と説明するのは難しいです。たとえば有名なのは、その⼈の⾏動のあり⽅に焦点をあてて⾏動を変容させていく認知⾏動療法(CBT)や、箱庭を⽤いてこころの中に隠れている無意識の働きをみつめる箱庭療法、絵を描いたり⾳楽を通してこころを表現する芸術療法、寝椅⼦に横になって頭に浮かぶことを⾃由にしゃべることを通して、こころの奥底に仕舞っていた嫌なこと、⾟い体験と直⾯していく精神分析などの⽅法があります。軽井沢こころ相談室では、ひとつの⼼理療法に偏るのではなく、相談者の⽅のあり⽅、探っている道を共に考えて、どの⽅法が最適なのかを探しながら臨床⼼理⾯接・⼼理療法をおこなっていきます。
遊戯療法(プレイセラピー)
⾔葉を使って⾃分の気持ちを表現するには、まだまだ⾔語の発達が未成熟な未就学のお⼦さん、⼩学校から中学校1年⽣くらいまでの児童・⽣徒さんを対象に、遊びを通してこころを表現し、探り、理解していく⽅法が遊戯療法です。⼦どもにとって遊びは⼤切な⾃⼰表現。⾃由にいろいろなおもちゃや遊具を⽤いて遊ぶことで、⼦ども⾃⾝が気づいていなかった⾃分の感情と出会い、それを外に吐き出して昇華することにもつながります。
軽井沢こころ相談室では、現在遊戯療法の環境が整っていないために準備中ですが、まずは親御さんのご相談からうかがっていき、将来的に遊戯療法につなげていきたいと考えています。ただし、思春期のお⼦さんに対しては、現在でも半分遊戯、半分⾔語での⾯接を⾏うことが可能です。
心理検査
⼼理検査とは、科学的知⾒によって開発された理論・⼿法に基づいて作成された検査法を⽤い、知能・性格・発達⽔準・認知機能などを測定する⽅法のことです。また絵を⾒て物語を作ったり、イメージを語ったり、⾃分で絵を描いてみるといった⽅法もあり、これらの⼼理検査を通して、その⼈の「いまのこころの状態・発達の状態」の⼀部分を知る「ひとつの⼿がかり」を得ることができます。
軽井沢こころ相談室でも⼼理検査を⾏うことは可能ですが、そのためには主治医からの依頼を頂戴することがあります。また検査はこころにも⾝体にも負担がかかるもの。単なる好奇⼼や、“⾃分を知りたい!”という欲求ではなく、本当に⾃分にとって必要であり、⾃分を守るために重要な意味のある検査だとお考えの場合は、どうぞ検査を受けたい旨をお伝えください。検査のみの対応はおこなっておりませんが、検査を受けるということについても含め、ゆっくり話し合って決めていきましょう。(2024 年度現在、検査は準備中です)